お墓はどうする
次に問題があったのがお墓です。
これも、両親はかなり前からお墓を決めていました。
いまはかなり浸透しているロッカー式納骨堂です。
両親はこの納骨堂に決めるまでに、お墓をどうするか相当迷っていました。父の家族が眠っている千葉にある立派な墓には長男しか入れないといわれていたので。
ところが、ある時、母の両親が眠っている都内の歴史あるお寺さんがロッカー式納骨堂を作ったとのことで、父も賛成してお墓が決まりました。
このお寺さんは駅から近いし近くに素晴らしい庭園があるし、お墓詣りにも穏やかな気持ちでいくことができる場所です。しかも、綺麗。
ちなみに、そのロッカー式納骨堂はかれこれ10年近く前に買ったのでひたすら管理費を払い続けていました。
お墓は決まっているから安心、と思っていたら、父のきょうだい側が千葉のお墓に入る分骨を提案してきました。父は両親をそれはそれは大事に思っていたので、そうであれば分骨を、と同意し、火葬の直前ではあったものの分骨をしてもらうことにしました。
ただ、父のきょうだいは長男と亀裂がありコミュニケーションをとっていません。長男しか入れないと聞いていたお墓に入っていいのかとも思いなが長男である父の兄に分骨したいと伝えたところ「自分の許可がないとだめだ」と突っぱねられました。
私たちは困ってしまい、四十九日が終わるまでしばらく様子を見ることにしました。
しかし父の兄は受け入れず、これ以上ややこしいことになりたくないので、母が最終的に「分骨はしない」と決めました。
お墓問題までもこじれるとは思いもしませんでしたが、分骨はしないでよかったと思います。
年老いた母が都内と千葉両方のお墓にお参りにいくのも大変です。
父は、「オレはどっちでもいいよ」というと思います。
都内のお墓は父が育った地域に近く、なんとなく下町情緒があり父が好きな地域です。
私たち家族のお墓問題は案外すぐに解決しましたが、泥沼になるケースもあると思います。
けど、やはり、できるならばお墓も事前に決めておくのがいいと思いました。
お墓にどのくらいお金を払えるのか
お墓のメンテナンスをする家族の事情、
などがかかってくるからです。
いまはロッカー式納骨堂もかなり増えてきました。選択肢が増えたのはよいと思います。
墓への思いは世界共通だなあと感じた映画があります。
映画「マイ・インターン」を観たことありますか。
主人公の女性ジュールズ(アン・ハサウェイ)がもし夫と離婚したら自分はひとりになる、お墓に一緒に入ってくれる人がいない、共同墓地に入るしかない、、と泣いてました。それをインターンで70歳になるベンが「自分と妻の隣にスペースはあるからその問題は気にしなくていいよ」みたいな返しをします。それを聞いたジュールズは感激してさらに泣く。。。
墓問題、じつは大きな気がかりですね。。
さて、私たち夫婦は主人の代々の家族のお墓に入ります。とりあえずは安堵です。